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[ワンポイント豆知識]
●第18回オリンピック東京大会
 東京大会では「テーマをスポーツに限定せず、わが国最高の芸術を展示する」との方針のもとに、古美術・近代美術の展示や歌舞伎などの伝統芸術の公演を行い、当時の国際オリンピック委員会会長に「ベスト」と評されたと伝えられています。
 
国体唯一の文化プログラム

●国体におけるスポーツ芸術は、オリンピックのスポーツ芸術の考え方を取り入れ、昭和30年の第10回神奈川国体で初めて公開競技として、絵画・彫刻・工芸・建築・写真の5部門における公募展が実施されました。
 現在は、公開競技として位置づけ、展示や公演などを通じて、開催都道府県の芸術・文化を広く紹介することを主眼として開催されています。
競 技 方 法
●スポーツ芸術の開催分野
 国体におけるスポーツ芸術は、舞台に関する催し、展示に関する催し、その他スポーツ芸術の開催趣旨に合致する催しの3部門で構成され、秋季大会の期間を中心に開催される。
 これまで実施された各部門の主な内容は、舞台部門では音楽・舞踊・演劇など、展示部門では絵画・写真・工芸などの美術芸術関係、茶道・華道・玩具などの伝統文化関係、その他の部門では出版映像などがある。
これだけは知っておきたい用語集
スポーツ芸術とは
オリンピックやアジア大会など、国際的なスポーツイベントの文化芸術プログラムへの参加・協力活動を行っている「日本スポーツ芸術協会」では、スポーツ芸術を次のように定義している。
1. スポーツイベントに参加する、選手・役員・観客などを対象に実施される文化芸術プログラム。
2. スポーツを題材とした芸術。これには競技施設のデザインやスポーツウェア、新体操の音楽など、スポーツが行われることを前提として制作された作品も含まれる。
3. 体操、シンクロナイズドスイミングなどのスポーツのように、人間の身体の動きの中に、美や技などの芸術性が見いだせるもの。
競技のおこり
 スポーツ芸術の起源は、古代ギリシャのオリンピアの祭典までさかのぼります。古代オリンピアでは、神の前で技や力を競うとともに、彫刻家は勝者の像を神に捧げ、詩人や音楽家は勝者をたたえる詩歌を競っていました。
 近代オリンピックでは、スポーツと芸術が一体となって開花したこの古代オリンピアの姿を理想とし、1912年の第5回ストックホルム大会から、文字や絵画・音楽などが競われるようになりましたが、1952年の第15回ヘルシンキ大会以降は、競技性のない芸術展示に変わり、現在では文化プログラムとして実施されています。