小さな目的球にボールを近づけ合うボールゲームの歴史は古い。確実な証拠は数少ないのですが、エジプトのファラオ時代に、このようなボールゲームが存在していたといわれています。石棺の中の子どものミイラとともに一対のボールと一個の目的球が認知され、紀元前5,200年と鑑定されています。そして、エジプトからギリシャ、ローマへとこのゲームは伝わっていきました。
現在のローンボウルズに近いゲームとなったのは、13世紀のイギリスです。当時のスコットランド地方では、“ボウリング・オン・ザ・グリーン”と呼ばれるゲームが盛んに行われていました。このゲームは、芝生の上の小さな目的球に対し、ボールを転がして、近くに到達させることを競いました。陸軍兵士たちが武術の訓練を怠るほどゲームに熱中したことから、1336年に「ローンボウルズ禁止令」が発令されてしまいました。それでも隠れてプレーするものが絶えず、16世紀にはスポーツとして定着しました。
現在では、オーストラリアとイギリスを中心に、ニュージーランド、カナダ、アメリカ、シンガポール、南アフリカなどの各国で行われ、200万人以上の愛好者がいるといわれています。
日本においては、イギリスで芝生の研究をしていた林英夫(東京農大OB)が、1963年にゲームの紹介をし、2年後の1965年にオーストラリアのローヤル・ビクトリアル・ボウリング協会の援助と指導で、競技規則書「ローンボウルズ入門」が翻訳されました。
1966年にいったんは「日本ローンボウルス協会」が国際ボウリング連盟に加盟しましたが、活動が活発に行われていないことから、日本の加盟を取り消しました。しかしその後活動を再開し、1986年に「日本ローンボウルズ連盟」として加盟し、現在に至っています。
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