フリークライミング

---Free climbing

●概要

 クライミング(登攀)には、フリークライミング(自由登攀)とエンドクライミング (人工登攀)の2つがあります。

 【フリークライミング】
 ・ 人工的な手段を積極的に用いず、手と足だけの力で登るのがフリークライミング。
 ・ 墜落時の安全確保のためのロープ、その他の器具を用いることは、フリークライミングの範疇。
 ・ 1970年代の半ば頃から、登山の新しい概念として導入された。その後、登山の一分野ではなく、独立した別のスポーツ
  として発展してきた。

 【エンドクライミング】
 ・ 岩場に固定するハーケンやボルト、あるいはチョックなどにあぶみを取り付け、それに乗るなど、人工的な手段を積極的に
  用いる。

●用具

 1)クライミングシューズ
  ゴムの平らな靴底の専用シューズを用いる。

 2)チョークパウダーとチョーク袋
  手が滑らないようにつける粉。

 3)その他
  クライミングのスタイルに応じて、ロープ、カラビナ(金属製の輪)、ハーネス(体につけるベルト)、スリング(テープの輪)、
 エイトリング(下降器)、チョック(くさび)、フレンズ(サイズの調節できるくさび)などが必要。

●競技方法

 フリークライマーの志向は、自然の岩場で超高度のルートを登りたい、難易度よりも未登の岩場に挑戦したい、登山の一分野として楽しみたい、など様々。

 フランスを中心に、ヨーロッパではメジャーなスポーツになってきているフリークライミングは、登山とは完全に違ったスポーツとして認識すべきである。

 ・ 競技方法は、『ディフィカルト』と『スピード』に大別できる。

 ・ 『ディフィカルト』は、一種のサバイバルゲーム。高難度のルートを設定し、順番に登り始める。選手は完登するか、
  墜落する。墜落した選手の最高到達点で順位を決める。

 ・ 『スピード』は、登る時間を競う。比較的難しくないコースを設定し、順番に登りはじめ、一番速く登った選手が勝ち。

 ・ 近年は、『ディフィカルト』が主流で、人工壁で行われるようになってきた。


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