今回は今までのストリームラインやバタ足キックを良くするためのストレッチ・動作の復習をかねて、バタ足キックの上手な選手とそうでない人の写真を比べながら説明していきたいと思います。
　まず、水泳で一番大事なストリームラインを見てみましょう！ストリームラインとは水の抵抗が少ない水中姿勢で、体全体がまっすぐで細くなった状態でしたね。進行方向から見た断面積を小さくして抵抗をできるだけ少なくする姿勢です。 をみて下さい。注目して欲しいのは、体が一直線で水平に近い角度になっているということです。初心者の姿勢（）は上級者と比べると一目瞭然ですが、一直線ではなくしかも斜めになっています。このように、ストリームラインが崩れるのには、いろんな要素があります。
　理由の一つとして、肩や肩甲骨周りの筋肉が硬く、関節の可動域が制限されていることです。そうすると、両腕を伸ばして体全体を一直線に保てません。（）肩・股関節が曲がり、胸・腰が反っています。また、頭が水上に出ると浮力が少なくなるので、足が沈みやすくなります。足が沈むと進行方向からの断面積（抵抗）が大きくなります。体幹が弱くおなかが沈んで、まっすぐな姿勢をキープできない場合も同様です。このように、断面積（抵抗）が大きくなるとスピードが上がりません。スピードが上がらないと、体を浮かせる力（揚力）も働きませんので、悪循環になってしまいます。
　そうならないように、今まで行ってきた肩関節・足首関節のストレッチを毎日こつこつと継続して、 の選手のようなまっすぐで細いストリームラインの獲得を目指しましょう！

（富山県高岡総合プール　坂田芳寛）